2016年5月15日日曜日

Parisのベジタリアン考②

Parisのベジタリアン①続き

わたしが今住んでいるニースは、Parisに負けないほどの観光地だ。コート・ダジュールの空と海の碧さを求めて世界中の人がやってくる。その中でもアメリカやイギリスからのアングロサクソン系と、ロシア人の観光客がぐんをぬいている。ヴィーガンが最近の流行になっているのは、やっぱりアングロサクソン系の人たちがもとになっている。だからというわけなのか、ニースにもそういった国の人たちにうけそうなベジタリアンのレストランが多い。つまり、例えば、グルテンフリーのパンケーキと果物のブランチ、大きなサラダとスムージー、マフィンにブラウニー、のような”カリフォルニア”がそのままきたようなお店たち。もちろん美味しくてわたしも好んで時々行くけれど、今回Parisに来て、改めて気づいたことがある。フランスにはそれはそれは歴史のある食文化がある。それはブランチではなくフレンチ(面白くないw)もちろんフランス料理はお肉や乳製品が主流であるのだけれど、菜食だからといってフランスの食文化を受け継げないわけではない、ということ。


親友のセリーヌがみんなで集まろうと、ある日のお昼に予約してくれていた14区にあるL'aquarius(ラクアリウス)というベジタリアンレストランもよかった。Veganではないけれど、ここはフランスの家庭料理をベジタリアンで食べられる。本当にこれが野菜だけ?と思うほどに結構食べ応えがあるものばかり。


友人たちは、ラザニア、タルティフレット(普通はフランスの家庭料理、じゃがいもとベーコンのチーズグラタンのこと)、クスクス、とそれぞれにメインを注文。 わたしが選んだのは、胡桃のロティのきのこソースがけ。これお肉入っていないの?と思わずびっくりしてしまう。付け合わせにはきのこのソースと合う!ステファンがクスクスを頼んでいたけれど、ソイミートのケバブ付きで、とっても美味しそうだった。




今回、友人たち6人の食事で、セリーヌがわたしとCyrilふたりがベジタリアンだからとここを予約してくれたのだけど、わたしたち以外の4人はベジタリアンでなかったが、みんな完食、お腹いっぱい、満足していた。料理の量も(フランス人は質もそうだけど、量にもうるさいw)よくて、ベジタリアン以外の人と 混ざっていく場合はとてもいいレストラン。

L'aquarius
40 rue de Gergovie, Plaisance-Pernety, 75014
01 45 41 36 88 


Parisで有名なVeganンレストランというと、マレ地区にあるPotager du Marais(ポタジエ デュ マレ)。


Cyrilはほうれん草のラザニアを。ラザニアはCyrilの大好物。


わたしはCassoulet de la mer(海のカスレ)を注文。カスレといえば、トゥールーズの名物。くたくたに煮た豆と豚肉やソーセージがゴロゴロ入った煮込み料理。ベジタリアンのカスレって?しかも海のカスレってなんやんねんと半ば興味だけで頼んだ。メニューにはレンズ豆と海藻と豆腐のカスレと説明されている。

食べてみると、これがまた驚くほど食感がカスレ!なるほど海のカスレというだけあって、海藻味なのだ。ワカメと海苔の風味がふんだんに香っていて、あ!日本の味だ!懐かしい感じが口全体に広がる。なんとも不思議で美味しい美味しいカスレだった。付け合わせにはそばの実とジャスミンライスを半々にしてもらう。


ここのお店のムッシュが優しいのなんのって。料理の細かな説明はもちろんのこと、ほんとにParisの住民です?と聞きたくなるほど(失礼w)気配りがとおっている。お会計を済ませ、コートを着てさあ、と帰り際、友達へのお土産に買ったワインが入った袋をCyrilが落としてしまい、ガチャーン、見事に床にワインの赤が広がる。狭い店内、しかもお昼時、謝りながら必死に片付けようとしていると、「気にしないでください。よくあることですし、僕の仕事ですから。」というだけでなく、お客さん全員に「ラッキーだ!料理にとっても合ういい香りが楽しめますね!」と声をかける。

Potager du Marais
24, Rue Rambuteau, 75003 Paris
01 57 40 98 57


Parisでも、トラディショナルなクラシックなカフェよりもアメリカナイズされたモダンデ ザインのカフェが多くなっているし、ベジタリアン向けのレストランもスーパーフードやスムージー主流のお店も多くなっているのだけど、それでもニューベ ル・キュイジンヌを菜食でアレンジしたお店や、フランスの家庭料理を基本に菜食にアレンジしたレストランたちがParisにはある。今回の訪れたレストランは”フレンチ”だった。


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